【星のはなびら2~対決☆タコタコタコ星~】13話【次回で完結予定☆←勘違いでした。完結は次々回】

クロサキはイライラした様子で、ポケットに手を入れたまま、どこに行くわけでもなく早歩きをしていた。駅前のロータリー。衣装を脱いで地面に叩きつけた。

駐輪場の前に設置されている自動販売機をぶん殴って、缶ジュースを取り出した。壁にもたれて座り、頭の傷を回復魔法で治した。

プシュッと開けて、ひと口飲む。

クロサキ「あ〜…くそ」

クロサキとマシロが飼っているかえるたちが、ぞろぞろと集まってきた。遠くに逃げてしまっていたが、戻ってきたらしい。

(補足:タコタコタコ星だけに住んでいる珍しいかえる。「近くにいる者の魔力を不安定にする特性」がある。…マシロとクロサキが走り回って、ジャングルで捕まえた。)

クロサキの肩や足の上に乗ったり、靴を触ったり、髪を引っ張ったりして遊んでいる。

そこに、さくまがやってきた。

さくま「クロサキ、我の力を元に戻せ。回復魔法と、記憶を見ることができる力を。

マシロが話していたこと…お前が時間の宝石の作り方を知っているということと、宇宙を超えた魔法を使い方を知っているということ。お前の記憶を見て、確かめてやる。

我らはもう、さくらたち達から話を聞いたんだ。マシロは意気消沈していて、泣いてばかりで口を開かないが、あの様子だと、知っていることを全て話すだろう。

金魚八という組織とイフの存在…無関係とは言わせないぞ。」

クロサキはしぶしぶと、指パッチンをした。さくまの体から、小さなかえるが飛び出てきて、さくまは力を取り戻した。

さくまは威嚇してかえるたちを追い払ってから、取り戻した力を使った。クロサキの記憶を見たさくまは、「とんでもない秘密だな。早くささめき達に報告しなければ」と、面倒くさそうにつぶやき、飛び立とうとした。

その背中に、クロサキが声をかけた。

クロサキ「何か言いたいことがあるんじゃないのか?今ならふたりきりで話せるんだぜ?」

さくま「…ないな。お前と話す内容は、金魚八、つまり全宇宙に筒抜けなのだろう。今、お前と話したいことなんかない。」

クロサキ「そうかよ。」

さくま「…ふん。」

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