【星のはなびら2~対決☆タコタコタコ星~】13話【次回で完結予定☆←勘違いでした。完結は次々回】

さくら、オキ、ユニタスたちの話を聞いた皆は驚いて、くまが映し出す宇宙の外の景色を夢中で観ていた。

ささめき「ふうがさんが、記憶を取り戻したって本当に?私のこともわかるの?…きらめき兄さんに会えるの?」

ささめきは感激した様子でさくらに詰め寄った。

ふうがの生前の存在「きらめき」は、ささめきの兄だ。

……きらめきとささめきがとある強敵に襲撃されたあの日、きらめきは「お前はまだ子供だから何とかなる、おれをおいて国の外へ逃げるんだ」と言って、ささめきを逃がした。ささめきは助かったが、きらめきは敵に命を奪われて、悪霊に変えられた。二度と会えないと思っていたのに。……

さくら「ああ、絶対、絶対会いに来る、約束したから。ゆずは先輩もセットでな。」

ささめき「…そう。霊界の外に出るなんて、ゆずは君も強くなったのね。無事でいてほしいけど、ちょっと複雑。ふふふ。」

……悪人だったささめきは当時恋人だったゆずはの恋心と優しさを悪用した過去がある。

ゆずははささめきの、「私のいのちをうばってほしい」という願いをきき、心を悲しみに浸しながら、ささめきに刃物を向けた。しかしささめきはわかっていた。「優しいゆずはは、自分をころせない」ということを。

計算通り、ささめきは大ケガを負ったが、命は助かった。この事件は世間から注目され、ささめきは保護されて治療を受けた。それが目的だった。

ささめきは、強敵から自分の身を守り、世間にメッセージを発表するために、ゆずはに罪をおかさせて大きな事件を起こしたのだ。SNSを通じて発表したメッセージは…離れ離れになっていた兄「ゆらめき」に敵の存在を知らせる暗号メッセージだった。

しかしゆずははふうがに友だち候補として目をつけられて、命を奪われ霊界に連れ去られてしまった。ゆずはが命をおとしたのは、ささめきにとっては、計算外のことだった。…命をうばうつもりはなかったのに。

その後ささめきもゆらめきもその強敵の手によって命を落とした。

きらめきとゆらめき、ささめきの命を奪ったのは同じ人物だった。その強敵は、悪人だった三人を恨んでいた…三人は復讐されたのだ。

ささめきは死後の世界でさくらと出会い、反省して改心し、今は星を守るために仲間たちと働いているが…ゆずはとの関係は、結構複雑なのだ。

からすはユニタスと握手して、にっこり笑って励ました。

からす「ユニタス君。大丈夫、心配しなくていい。これからのことは、皆でゆっくり、楽しく話し合えばいい♪ふうが君と再会して、星の化身のタコダイオウ君とも連絡がついて、イカパチ君も落ち着いたら、タコタコタコ星で暮らせるようになると思うぞ。わたしたちの星もあなたを歓迎するから、いつでも遊びに来てもいいからな♪」

ミニキスとフィカキスもやってきて、ユニタスを励ました。

ミニキス「オレとフィカキスでも住めたんやし、家も仕事もいっぱいあるし、ユニタスも住めるやろ!安心しとき〜♪」

フィカキス(…勝手に住んでるんやけどな笑)

ユニタスは「皆さん優しい…ありがとうございます!」と、安心した様子だ。

オキはことおに、とおこは金魚八にさらわれた可能性が高いということを詳しく話した。時間の宝石の力や宇宙の外に興味があるむむと、くまも一緒に聞いている。

ことお「イフってやつ…とおこに変なことしてないだろうな…。ああ、心配だ。」

むむ「とおこちゃんは、ことお君みたいな戦えるの?強いの?」

ことお「いや、全く戦えないよ。時々未来を予知する夢をみるだけで、まともに魔法も使えないんだ。勉強も苦手だし、走るのも遅いから、心配なんだよ。」

むむ「そうなんだ。それは心配だね。」

オキ「うん、早く助けたいなぁ。でも今の僕たちじゃ何もできないよ。そうだ。むむ、何か良い考えはない?」

ことお「俺たちはむむの星、橙色の自由の星をぶっ壊した侵略者だったんだぜ?むむもオキにボコボコにされたし、協力してくれないと思うけど…。」

むむ「ことお君たちが、可愛くお願い♪って言ってくれるなら、考えちゃおっかなぁ」

ことお「お願い♪♡」(即答)

オキ「…お、おねがい♡」

……むむの生まれ星、橙色の自由の星の化身は、自分に時間の宝石を使って、星の化身を引退するために、時間の宝石を研究して探し求めていた。

橙色の自由の星は、星の民も100人程しかいない、最弱の星と噂されていた。

優しい星の化身は、何度も何度も自分の身を犠牲にして、長年星を守ってきた。体はボロボロになってしまった。星の民たちは、星の化身を助けてあげたい、楽にしてあげたいと願った。それが叶うなら、星が消えてしまったとしてもいいと願った。

そして、時間の宝石に希望をみいだした。星の化身が時間の宝石を使うと、星の化身をやめて、自分だけの宇宙で幸せになれるといわれていたからだ。星の化身を自由にしてあげたかった。

一番強い戦士のむむは期待されて、青色の不死の星から宝石を盗んでくるように頼まれたが…星の民の中でたった一人、むむだけは、時間の宝石を持って帰りたくない、星の化身に使ってほしくないと思っていた。

むむ(…消えてしまうために戦うなんて、悲しい。あたしの信条を忘れたくない。あたしは、息絶えるまで星の化身でいてほしいって思ってる。なんで皆、諦めちゃうの。あたしは、星や皆を消滅させるためじゃなく、生かすために戦いたい。最後まで、星を守るため戦いたいのに…。)

そんな気持ち、言えるわけがない。

青色の不死の星にやってきて、お城で働いていたむむだったが、何も出来ずにいた。時間の宝石を持っている男性と恋仲になったが、盗むことなんて出来なかった。自分の正体を打ちあける勇気もなく、明るい笑顔の裏に誰にも言えない気持ちを隠し続けていた。

ある日…反乱によって城が燃やされた。

むむは燃え盛る城の、部屋の中に閉じ込められた。一般人が脱出して生き残るのは不自然な状況だった。

恋人に会いたい。でも、魔法を使って脱出すれば、別の星からきた魔法戦士である正体がバレてしまう…。

嫌われてしまうかもしれない。そう思い、むむは諦めて、命を落としたフリをした。

…恋人を失った男性は悲しんで、二度と会えない遠い世界に消えてしまった。

むむは後悔し何年も何年も悩み続けて、青色の不死の星で暮らしていた。時々さくらと会い、たわいもない話をした。

むむは黒色の戦闘の星で戦って、自分の命を散らし、全て終わらせることにした。しかし、むむは勝ってしまい、黒色の戦闘の星をほろぼし、その力を手に入れてしまった。

そして、黒色の戦闘の星の力と、青色の不死の星の情報を手に入れようとしていたオキに捕まり、むむは負けた。むむは青色の不死の星の化身がさくらであることや、様々な情報をオキに話してしまった。青色の不死の星はオキに侵略されかけたが…からすとさくらは、帰るところのないむむを仲間に入れてくれたのだ。

むむ「迷い続けてた。あたしは、あたしの魔法を、どう使いたいのか…。でもことお君とオキ君を見ていたら、思い付いたよ。」

ことお「思い付いたって…俺たち何かした?見ろよ俺の星を!荒野だし、マシロたちに壊されて、もうボロボロだ!先のことを考えずに、やりたいことをやってたら、取り返しつかなくなった。魔法も使えなくなったし、コンピューターも壊れたし、ヤバいよ〜☆」

むむ「ヤバいっていいながらも、結構前向き。そんなふたりの心意気!良いなって思った。心に火が付いた気分。

あたし、本当は…本当は…戦うことが大好きなんだよ!宇宙のことも、いっぱい知りたい!本当のあたしは、もっともっと、積極的で可愛いんだ!自分の弱さを忘れるために、強くなりたいと思うのは、もう嫌。自分の強さも弱さも、野心も見せびらかして、余裕もって、胸張りたい。

…はいどうぞ、これは「おニューのあたし」からの、プレゼント♪」

むむは小悪魔な笑顔で、魔法を使って、一台の魔法のコンピューターを作り出した。それをことおの前に置いた。

ことお「…これ、使っていいの?」

むむ‎「妹を助けるんでしょ、一緒にやろうよ。面白いことしよ?♪」

ことお「ヒュ〜♪力かしてくれるの?君が強いことは知ってるよ。」

オキ「ありがとう。これがあれば、時空のトンネルをもっと分析できるし、発明できる!」

ことおは興奮した様子でコンピューターを操作し始めた。

ことお「俺たちがパワーアップしちゃったら…また、青色の不死の星を、侵略したくなっちゃうかもしれないよ?」

ことおが冗談っぽく話した。

むむ「平気平気、からす君とさくら君たちが守ってるから大丈夫だよ♪それより、とおこちゃんって、どんな子なの?」

オキ「僕も知りたい」

ことお「顔は俺とそっくりだよ。性格はマイペース。」

楽しそうに話し合っていることおとオキ、むむを遠くから見ていたさくらはささめきに「あれ、大丈夫なのかよッ」と、小声で話しかけた。

ささめき「楽しそうだしいいじゃない♪むむちゃん、いつも遠慮してるけど、本当は勝気なタイプだから、ワクワクしちゃったのよ。それより、オキとことお、なんだか雰囲気変わったと思わない?少しだけ丸くなった気がする。きっとあんたのおかげよ。」

さくら「どうだろうな…オキとは色々話したから、ちょっとだけ距離縮まった気はする。」

ーそこにさくまが戻ってきたー

さくま「力を取り戻してきた。クロサキの記憶を見てきたんだ、聞いてくれ。」

ータコパチも戻ってきた。手を繋いで連れてこられたマシロは、やっと泣き止んだが、居心地悪そうにしているー

さくら、からす、ささめき

むむ、ことお、オキ、くま

ミニキス、フィカキス、ユニタス

タコパチ、マシロ

皆、さくまに注目した。

タイトルとURLをコピーしました